■症例概要
40代後半、デスクワークをメインに、家事やスマートフォンの操作で日々手を酷使されている女性の患者様の事例です。3ヶ月ほど前から、ペットボトルのキャップを開ける際や、ドアノブを回す、重いお皿を持ち上げるといった動作のときに「右手の親指の付け根(手首に近いふくらみの部分)」にピキッと鋭い痛みが走るようになりました。最近では、ハサミを使う、洋服のボタンを留めるといった日常の細かな作業すら激痛で苦痛になり、「このままでは大好きな手芸も続けられなくなる…」と強い不安を感じて当院にご来院されました。
■施術前の状態
詳しくお身体を拝見したところ、右手の親指の根元にある「第1CM関節」の周辺に、軽い腫れと、押すとズキッと響く強い圧痛が確認されました。親指を外側に開いたり、つまむ動作をしたりすると関節に不自然なストレスがかかっている状態でした。 さらに身体全体の連動性(バイオメカニクス)を分析すると、根本原因は手元だけではなく、デスクワーク中の「骨盤の後傾」からつながる「巻き肩」にありました。肩甲骨が外側に開いてロックされた結果、腕全体(前腕)が内側に強くねじれ、親指だけで物を握り込もうとする悪い癖が定着。これによって親指の付け根の軟骨部分に、雑巾を絞るようなねじれ負荷がダイレクトに集中して炎症を引き起こしていました。
■施術と改善への道のり
親指の付け根は非常に小さな関節なため、患部をグイグイ揉むような刺激は避け、まずは手元に過剰なねじれを強いていた元凶である「骨盤と肩甲骨のゆがみ」をリセットする骨格矯正から開始しました。 身体の土台である骨盤を正しく立て、肩甲骨が本来の位置でスムーズに動く環境(アライメント)を整えることで、腕全体のねじれを根元から解消していきます。その上で、手首や親指を引っ張ってカチカチに緊張していた前腕の深層筋肉へ的確に手技アプローチを施し、滑らかな柔軟性を取り戻していきました。 あわせて、日常での負担を減らすため、スマホを持つ際の正しい手の角度や、自宅でできる「腕から親指にかけての筋膜ストレッチ」を指導。4回目の施術を迎える頃には、ペットボトルのキャップをひねる際の鋭い激痛が劇的に減少していきました。
■改善後の生活の変化
計8回の施術を重ねることで、親指の付け根の痛みや腫れは完全に消失。物を力強くつまむ動作や、細かな手作業を行っても、まったく痛みが出ない本来の滑らかな動きを取り戻されました。 「ペンを持つのすら辛かったのが嘘のようです!痛みを気にせず家事も仕事もこなせるようになり、諦めかけていた趣味の手芸も再開できて本当に嬉しいです」と、本当に輝くような素晴らしい笑顔でお話ししてくださいました。現在は、再び腕のラインがねじれて手元に負担を集中させないよう、正しい姿勢をキープする定期的な骨盤メンテナンスを継続されています。
親指の付け根の痛みは、湿布を貼ったりサポーターで固定したりするだけでは、外した途端に再発を繰り返しやすい部位です。本質的な原因は、肩甲骨のロックや腕全体のねじれにあります。「年齢のせいだから仕方ない」と諦めて変形が進行してしまう前に、つまむ動作に少しでも違和感を覚えたら、ぜひ一度アスラボ.鍼灸整骨院にご相談ください。
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